16、メバル天国 電気ウキ

10月に入り、新魚種獲得のため今度は西を目指した。ターゲットはメバル。

ネットや本で多少知識を蓄えていたので、場所は川崎の東扇島にした。東扇島の岸壁は岩礁地帯の上に建てられていてメバル天国という噂だ。ここからだと首都高速で湾岸沿いに南下し約1時間で着く。手頃な場所だ。メバル釣りは夜がメインだが、はじめての場所に夜に着いても混乱するといけないので午後3時頃に出発した。この時間だと渋滞もなく4時過ぎには到着していた。

ところが到着したのはいいがどこも保税地区になっていて入れない。車で入場しようとすると警備員が来て退去させられる。かれこれ1時間くらいうろちょろしたろうか、やっと入れる場所をさがしあてた。車は近くの駐車スペースに置いて歩いてポイントまで行った。

先客が何人かいてよさそうなところはすでに取られている。仕方なくその横約10mの場所に道具を構えた。まだ、暗くなるまでには1時間くらいはある。準備には十分な時間があった。

今日という日のために初物の電子ウキを2本用意した。夜ぼおっと赤く輝く電気ウキは夜釣りの一服の清涼剤だ。仕掛けは道糸に電子ウキを付ける以外はいつもと同じだ。ハリは流線の9号、オモリは板オモリでウキの浮力とうまく調整する。2本をウキ釣り用で置き竿にして、1本をいつもの底引き用にしてサビく。合計3本で戦闘開始だ。

メバルは臆病な魚で昼間は岩や障害物の陰に隠れている。夜になると捕食にために外に出てくる。釣り人はその出てきたメバルを狙う。

メバルは臆病なのだが捕食のために表層を泳ぐ。タナはまず2mにした。釣れなったたら変えればいい。

暗くなる前1時間は全く無反応だった。日が暮れて周囲に明かりがともりはじめた。こういう時間帯が一番のチャンスタイムだとの情報を仕入れていたが、いっこうににアタリがない。アタリはないが湾岸の幻想的な夜景と電子ウキの怪しい光でななんだか気分がよく眠たくなってくる。時々羽田を発着する飛行機の爆音がその眠気を覚ましてくれる。やばいやばい。。。

釣れないのでタナを変えてみた。浅すぎるとは思ったが1mにした。それでもアタリが出ないので、眠気覚ましにコーヒーと食べ物を買いに行くことにした。ほおっておいてもしばらくアタリはないだろうとふんでいたので、竿はそのままにしておいた。

10分後に戻ってくると、なんだか竿の様子がおかしい。遠くから見ても下にしなっている。私はあわてて駆け寄った。電子ウキが水に沈んでその光がかすんで見える。しかも2本共だ。

私はあわてて竿を上げてみた。そこには20cm近い大きなメバルがついていた。

もう1本も上げてみると、それも同じサイズの良型のメバルだった。その後もどんどんあたりが出る。何匹かばらしたが結局合計8匹の良型のメバルをゲットした。

東扇島釣果

最後に底に入れておいた3本目の竿を回収すると30cmほどの小さなアナゴ掛かっていた。

またもや作戦成功だ。

まずは事前調査する。情報を集め、最も今釣れている場所を探す。仕掛けなどの準備も必要だ。行く前にほんの2,30分ネットで調べておくだけでも全然釣果が違う。

釣ったメバルの半分は煮付、半分は刺身にして食べた。

江戸前の新鮮な魚はなんでこうもおいしいのだろう。

今回のポイント

東扇島岸壁京浜運河沿い

メバル煮付

現在の東扇島は東扇島西公園以外での釣りは出来ない。例のSOLAS条約のためだ。京浜地域で最も魚影の濃い東扇島での釣りが制限されたのは残念だが、東扇島西公園の魚影の濃さはいまだに健在なのでぜひ試してほしい。東扇島西公園は春から秋にかけてのシーズンには駐車場に入りきれない人出になる。お出かけ時間には注意したい。また、京浜運河対岸のちどり公園や水江公園、末広水際線プロムナードでも夜釣りでメバルが期待できる。

新しく出来た東扇島東公園は釣り禁止だ。だが、潮干狩りが出来る。春のシーズンに行ってみてはいかがか。

メバルの釣り方

電気ウキ釣り

メバルは臆病な魚で昼間は岩の陰に隠れてじっとしている。夜になると餌を獲りに水面近くまで上がってくる。臆病なのでちょっとした波の動きや音にも敏感ですぐに逃げてしまう。波の穏やかな夜が狙いめだ。

電気ウキでの釣りの場合、通常は置き竿でウキを流して待っているだけなのだが、実はコツとなるやり方がある。私はアタリがあまりない場合はこのやり方で成果を出している。メバルは岩底を好む魚なのでそこがポイントとなる。通常はポイントとなる場所の上を通るようにウキを投げて流すのだが。それよりももっと積極的にポイントより少し遠目に投げてゆっくり手前に引くように誘ってやればよい。その時には少し引いて止めるといった動作が有効だ。普通に流すより断然釣果が上がる。

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