青春18きっぷで岡山に行ってきた。東京⇒岡山 2018夏

青春18きっぷで岡山に行ってきました。

青春18きっぷは普通または快速列車にのみ乗車できる春夏冬休み期間のみに発売される特別切符です。料金は11,850 円で5枚つづりです。 つまり1枚あたり、2370円で購入できます。1枚で1日中自由に乗り降りができますので、頑張れば2370円で岡山まで行くことができます。ただし、JRでは1枚づつでは販売していないので、いろいろと裏技を駆使して購入しました。

きっぷの購入

安く購入する方法が何通りかあります。

1、JRで購入してオークション、または金券ショップで販売

まずは、JRで買って、オークションまたは金券ショップで売る方法です。この場合購入時はいいのですが、販売する時のリスクがあります。ヤフオクなどのオークションでは早い時期であれば比較的簡単に売れますが、終了間際になるとなかなか売れません。また、最近ではは金券ショップでも扱っていないところが多くて買い取ってもらうのは容易ではありません。最悪4枚余ってしまうリスクがあります。また、オークションで時間を取られてしまうという短所もあります。

2、オークションで購入しオークションで販売

ヤフオクなどのオークションサイトで入札して購入して、オークションサイトで販売します。この方法が一番安く購入できます。大体、3000円くらいで買えますが、1枚だけで売っていることがとても少ないのです。また、1と同様に終了時期近くなると残り4枚を販売するのも難しくなります。安いのですが、リスクがある買い方です。こちらも最悪4枚余ってしまいます。

3、金券ショップで購入し金券ショップで販売

私の場合、金券ショップの集まっている、ニュー新橋ビルの金券ショップで購入しました。10店舗ほどの金券ショップが入っています。こちらの1軒で購入しました。11500円でした。大して安くないじゃないかと思うかもしれませんが、実は大変ありがたいことに買い取り保証がついているのです。買い取り金額は4枚で8100円でした。つまり実質一枚3400円で手に入れることができました。2370円には及びませんが、3400円で岡山まで行けるのですから格安です。

目的地は岡山の瀬戸内海に面した町、玉野市の備前田井駅です。普通列車を乗り継いで途中昼食、夕食を食べて駅周りを軽く散策するとして21時くらいに到着する予定です。

出発

8月10日の夏休みの真っ最中という時期に予定を決行しました。後で考えればこの選択は少し失敗でした。

地元の金町駅を4:52に出発して、東京駅を朝5:46発の沼津行きの普通列車に乗り込みました。出発の15分前くらいにはホームで並んでいましたが、さすがに朝早いので人もまばらです。座席にも余裕がありました。長い旅になりますが、ウキウキしています。ただ、座席がボックス型ではなく、通常の横向き席だったのでちょっと旅気分に水を差します。

実は青春18きっぷでの岡山への旅はこれで3回目です。ですが、前の2回は夜行列車を利用しました。「ムーンライトながら」という大垣行きの夜行快速列車が全席指定で運行されています。青春18きっぷを使う方はこの列車を利用して名古屋や大垣まで行って、その後乗り継いで先に進むというパターンが大変多いのです。私もこのパターンを2回やりましたが、最初は若い時だったので問題ありませんでしたが、前回は疲れてしまって大阪、神戸を観光するという予定をキャンセルしてしまいました。今回は前回の教訓を生かして昼行することにしました。

電車は予想に反して品川に着くころには満員電車の様相を呈してきました。とても旅を楽しむような感じではありません。しかも、どうも周りの 客の様相が仕事という感じではないのです。まさかとは思いましたが、私と同じ「18きっぷさん」ではないかと思い始めました。終点の沼津に着いた時に確信しました。やはり皆青春18きっぷ利用の乗客でした。

電車の扉が開くとみんな我先にと走り出し隣の静岡行きになだれ込んでいきます。私はあっけにとられてその光景を見ていました。電車に乗った時には座席はもういっぱいでした。元々、混んでる電車では座らないので、それは構わないのですが、なんかちょっと興ざめします。結局静岡までは立ちっぱなしでした。ただ、立っていたので東名と並走する蒲原あたりの美しい景色がゆっくり眺められました。そこはラッキーです。

静岡でも血走った目の乗客が移動する光景は見られました。どうもこの列車も18きっぷさんの御用達列車のようです。1本見送ることにしました。それが正解でした。10分後に来た列車は同じ静岡始発の浜松行でしたが、発車時刻になっても座席に余裕があります。これじゃないといけません。浜松でも同じようにすいている列車を利用できました。車窓には浜名湖が現れ、旅気分が増していきます。

豊橋に着くころにはちょうど昼時になりました。ここで昼食にします。改札を出て、少し周りを歩いて食べる場所を探そうかと思いましたが、どうも面倒に感じました。駅ビルに食堂街がありますのでそこで済ますことにしました。

名鉄パノラマカー

金町から電車に乗ってすでに6時間以上経っています。さすがに疲れているようです。ふと改札側に目をやると名古屋鉄道の切符売り場が目に入りました。ここで閃きました。「そうだ。岐阜まで名鉄特急を使おう!」この旅は必ず「青春18きっぷ」だけで行くというものではありません。いやになったり、疲れたらそこで新幹線や別の列車に乗ってもいいのです。別に修行をしているわけではないのですから。また子供のころから新幹線で乗っている時に、豊橋駅で見かけるあのカッコいい名鉄特急にはいつか乗ってみたいと思っていました。そのチャンスでもありました。いい年しててもまだ鉄ちゃん魂は健在です。特急は「パノラマカー」と呼ばれていて、最前面が運転席1階、座席2階の2層になっています。小田急のロマンスカーは座席が1階、運転席が2階なので、ちょうど逆さまの構造ということになります。そのような列車は世界中探してもそうそうないでしょう。そういう意味でも特別な列車だと言えます。早速乗車券と特急券を購入しました。こんな直前で座席があるのかが心配でしたが、大丈夫でした。特急券は何か特別な用語を使っていて、少しわかりずらかったです。昼食の時間を考慮して40分後の特急列車を予約しました。新岐阜までで1830円です。名鉄の新岐阜駅とJRの岐阜駅は歩いて10分ほどの距離なので、そこでJRに戻ります。

昼食後にホームに向かうと遠くから特急列車が到着するのが見えてきました。慌ててホームに入ると別の特急列車でした。こちらも随分とデザインに凝った列車でした。名鉄は列車のデザインに力を入れている会社のようです。

1本待つと流線型のこれまたカッコいい2階建ての列車が姿を見せました。ずいぶんと高級そうなのに料金は2000円もしないのでお得な気分です。もちろんそのままJRで行けば無料なのですが。。。。

列車に乗り込むとさすがに名鉄の看板列車なので内装もきれいです。JRの特急列車と比べても遜色がありません。私が乗った車両には私以外の乗客が現れません。結局、そのまま発車してしまいました。驚いたことに終点の新岐阜まで誰も乗ってきませんでした。1車両の貸し切りとは豪勢でした。1時間半のリフレッシュタイムで疲れていた身体は元に戻りました。

新岐阜駅で降りて10分ほどでJR岐阜駅に到着しました。以前1回だけ岐阜駅で降りたことがあったのですが、全然イメージが変わっていて驚きました。今の駅は近代的な金属的なイメージでちょっと冷たい感じです。前のレトロな感じが断然よかったですね。列車の時刻掲示板を覗くと、あと1分で大垣行きが発車します。ダッシュで改札を抜けて階段を駆け上がりました。

列車はボックスシートの郊外型電車です。座れましたが、余裕があるわけではなく、まあまあの混み具合です。車窓の景色も田舎のもので、やっと少しローカル線の旅という感じになりました。大垣で降りると、別ホームの列車に乗り換えます。それほど人が多かったわけではなかったのですが、次の列車の編成が短いので結構な混み具合になってしまいました。

この列車はここから関ヶ原の峠を越えて米原に向かいます。新幹線はトンネルを通って直進しますが、この列車は曲がりくねりながら山を越えていきます。とてもいい感じに揺れて眠気が襲ってきます。ウトウトしたころに米原に到着しました。

新快速 関西

米原では「新快速」が私たちの到着を待っていました。「新快速」は関西地区では大変便利で人気のある列車です。特別な料金なしで特急並みのスピードで移動できます。例えば、京都・大阪間であれば乗り換え時間や待ち時間を考えると新快速の方が新幹線より速い場合もあります。しかも走行距離が長いという特徴もあります。私たちのこの列車は姫路行きです。200㎞近い移動になります。時間も2時間以上かかります。

米原から京都の景色は新幹線で見ている景色とあまり変わりません。そして2時間ほど乗り換えのない新快速に乗ったことで安心したことも手伝って、眠りに落ちてしまいました。京都、高槻では起きましたが、またすぐに寝てしまいます。仕事で関西にはよく来るので、京都から三宮までの路線には何度も乗っています。見慣れた景色は安心もしますが、退屈でもあります。次に起きたのは三宮でした。列車内は都会の通勤風景そのものです。シートはほぼすべて埋まっていて、通路にも少なからず人が立っています。ここから先はあまり行ったことのない場所です。景色は何度かは見てはいますが、新鮮な感じがします。須磨から明石までの海岸風景はとても素晴らしいのがわかっているので、見逃せません。米原でこの列車に乗った時はそのために進行方向左側に座りました。動画を取りました。動画もいいのですが、実際の風景は何倍も素晴らしいものです。 特に明石海峡大橋はいつもの新幹線から見るその姿とは比べものになりません。

車窓右側に日本の標準時の基準地である明石の天文台が見えると姫路まではあと30分ほどです。

17時過ぎに姫路に到着しました。出発してからもう12時間以上経っています。さすがに、もうへとへとです。駅ビルでうどんを食べながら岡山までの経路の検索をしました。ここで心が折れました。普通列車で1時間30分、新幹線で20分。もういいでしょ。と思ったら、すぐに岡山までの新幹線の自由席切符を買っていました。3220円でした。

新幹線 さくら

ホームで待っているとなんと現れたのは「九州新幹線・さくら」です。ラッキー!九州新幹線に乗るのは初めてです。もちろん、ここは山陽新幹線の区間なので九州新幹線ではないのですが、車両は「さくら」ですよね。内装は有名な和風の木製で趣があります。ただ、夏休み中で大混雑です。待っていた自由席の乗車口では乗車できず、走って別の入り口へ移動して乗り込みました。あせった。。。

しばしさくらの乗り心地を堪能しました。でも出発するとあっという間に岡山に着きました。本当にあっという間です。新幹線は偉大ですね。しかも姫路・岡山間は300㎞走行区間なんですよね。余計に速く感じます。

岡山ではまた駅構内でうどんを食べました。うどん大好きです。特に岡山駅の乗り換え通路にあるこの店が好きなんです。先ほどの姫路駅のうどんもよかったのですが、このために、あちらでは小を頼んでおいて、お腹に余裕を待たせていました。東京の人間の私が初めて岡山でうどんを食べたのもこの店です。おいしかったな。。

宇野みなと線

岡山駅には着きましたが、私の目的地はまだ先です。目的地は玉野市の備前田井です。ここではJR宇野みなと線に乗り換えます。

宇野みなと線はローカル線の典型のような路線です。朝夕を除くと1時間に1本程度の運行です。また、直行で終点の宇野まで行く列車は少なく途中の茶屋町まで瀬戸大橋線を使って、乗り換えて宇野方面に向かうことが普通です。終点の宇野は数十年前までは宇高連絡船の発着地で、四国に向かう人はここを通って行くのが一般的でした。交通の要衝として街も栄えていました。ところが、瀬戸大橋の開通で一気に寂れてしまいました。今でも残っているアーケード街はシャッターストリートになってしまいました。

列車に乗り込むと通勤時間帯のせいなのか若い人たちが多いようです。部活帰りの高校生も目立ちます。 座席には余裕があります。その中で不思議なことは外国の方の割合がとても高いことです。これはおそらく直島に行く方たちだと想像できます。今JR西日本の宣伝で出てますよね。仲間由紀恵さんが出ているやつです。草間彌生さんのかぼちゃのオブジェで有名ですね。

なかなか出発しないので少しイライラし始めたところ列車は出発しました。18時は過ぎていますが、まだまだ日が沈む気配はみじんも感じられません。東京と比べると30分以上日が長いようです。この路線には何十回も乗っているので、日常の風景のように感じます。

1時間後に目的地の備前田井に到着しました。遠かった。。。でも有意義な1日でした。

費用は結局8450円でした。新幹線で通常は16940円なので半額程度になりました。費用よりも普段は体験できない経験ができたのが大きいです。皆さんもどうですか?私ですか?もちろん、またやりますよ。


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