18、メバルとアイナメ 昼夜ミャク釣り

東扇島でメバルを大量ゲットしたが、その後はあまり行っていない。どうも道具を持って歩くのが面倒だ。やっぱり車を横付けに釣れる場所がいい。ポイントは最低でも車から100m以内にないとダメだ。

私の釣りはまずはおかずを持って帰るのが第一目標だ。獲物を得るためには様々な方法を試す方がいい。そのためにたくさんの道具を積んでいる。チョイ投げでダメならウキ釣り、それでもダメなら夜釣りで電気ウキやミャク釣り、それでもダメならカニかご。というように次から次へ道具を投入する。こういう場合車からポイントが近いのが必須条件だ。ということで京葉方面のメバルが釣れる場所を探してみた。

メバルの夜行性の魚だ。昼間は岩場や物陰に隠れていて夜になるとあらわれて捕食する。水深は深めの方がいい。そう考えて探していると身近な場所でいい所があった。長浦だ。

長浦港はもともと岩礁地帯の海岸の上に作った港だ。ちょうど東扇島の岸壁と同じような環境をしている。岸壁の海底は岩場で手前に底引きしてくると根掛かりすることが多い。ちょうどいいメバルの住み家になっているはずだ。次に長浦に行った時に昼間の釣果が乏しかったら夜まで延長して試してみようと考えていた。

すぐにその時はやってきた。下洲でアイナメを狙っていたが、潮が引きすぎていて水深が最大でも50cmくらいしかなく、まったくアタリがなかった。暗くなり始めていたので竿をおさめたがどうも納得がいかない。そこでふとメバルのことを思い出したのだ。長浦はここからの帰り道に当たる。ちょうど時間もいいしダメ元で長浦に向かうことにした。長浦までの道は少し複雑だが30分弱で到着した。

到着した時はちょうど日が沈む時間だった。急いで用意しなくては。近眼の私にとって暗くなってから仕掛けを作るのは結構厄介だ。

竿は4本用意した。3本は電気ウキで、あと1本はミャク釣り用した。4本ともいつもの基本セットにハリとウキ、またはハリとウキ、板オモリを付けるだけだ。直前にアイナメを狙っていたので流線8号のハリはついていた。4本の仕掛けは一瞬にして出来上がった。(20、仕掛けと道具参照)

早速電気ウキの3本を岸壁1mの位置に投入。待つ間に近くでミャク釣りをする。

最初にミャク釣りになにかが掛かってきた。ブルブルっという感覚で上がってきたのは、10cm以下の小さな魚だった。初めてみる魚だった。メバルに似ているがメバルではない。カサゴに様に見える。実はカサゴ釣りは得意だ。夏場の岡山で釣りと言えばママカリかカサゴだ。だいたい岡山には子供の夏休みに合わせて出かけることが多いので自然と釣りも夏場の釣りになる。船で水深2,30mほどの岩場に出かける。仕掛けはこれと同じでオモリとハリだけの単純なものだ、その仕掛けを底に沈むまで落として3,40cm程度ひたすら上下させる単純な釣りだ。それでもふつうは2,30匹、多い時には5,60匹は釣れる。味噌汁や空揚げは絶品だ。

本当はその釣りを真似してやっていただけなので、カサゴが釣れてもおかしくない。が、こんなところにカサゴがいるのか?あとで調べるとムラソイとう魚だった。カサゴではないがカサゴの仲間だ。さすがに小さすぎて食べられないので、リリースした。基本的にハゼ以外の10cm以下の魚はハリを飲んでいる時以外はリリースするようにしている。

その後しばらくすると、ミャク釣りの竿にまたアタリ、ゆっくり重さがかかてきて突然ググッと来る感じ。私は「アイナメだな。」と思った。案の定、それは15cmほどのアイナメだった。どうもアイナメとメバルはうまくすみ分けているような感じがする。昼間岩礁帯の底の方にアイナメ、夜中層と水面近くにメバルといった感じで。暗くなってくるとアイナメのあたりはほとんどなくなる。そこでまた1つ私は考えた。昼間ここで同じようにミャク釣りや置き竿をしたらアイナメが釣れるのではないか。前に一度ジェット天秤で釣ったことがあるが、次は別のやり方で試してみることにした。

ミャク釣りではその後アタリはなかった。

1時間ほど経ってあたりは真っ暗になった。電気ウキのほのかな光だけが海面を照らしている。その時1本の電気ウキがグググと引き込まれ完全に沈んで、竿がしなった。慎重に竿をあげるとターゲットのメバルだった。20cm弱の良型だ。

その後2匹追加したが、その後はまるっきりあたりがなかった。結局この日は3時間ほどで納竿した。

結局メバル3匹、アイナメ1匹だった。味噌汁と刺身にするには十分だ。

別の日にこの長浦で昼間アイナメ、夜メバルでやってみようと思い、帰途に就いた。釣果は4匹だったが今日の収穫は大きかった。

メバル味噌汁

何が大きかったといえば、つまり同じような環境のポイントでは同じような魚が釣れるということがわかったことだ。当たり前といえば当たり前だが、この湾岸地域でもそれができるということがわかったのが大きい。

岡山の義父はあるポイントで30分ほどやって、ダメならすぐに別のポイントに行く。そこもダメならまた別のポイントへ。そこもダメなら別の魚にターゲットを変えてそのポイントに移動。という風に臨機応変に釣り場や釣りものを考えている。そのやり方なら大抵は何かの獲物をとらえて帰ることができるのだ。

私もそんなことができたらどんなにいいだろうと考えてはいたが、ここは瀬戸内ではなく東京湾だ。そんなに魚がいないだろうと思っていた。ところがそうではなく、ここも瀬戸内と同じように豊かな海だったのだ。必ずどこかに魚はいるのだ。私にも義父と同じようにやれるとことがわかった。

下洲でアイナメが釣れなければ長浦に行き同じアイナメを釣る、それもダメならそのまま長浦で夜メバルを釣る。そこでダメなら船橋でフッコを狙う。

これ以降ほとんどボウズということがなくなった。

今回のポイント

下洲港、長浦港

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